1 宗論一ノ一巻一八頁
2 宗論六ノ一巻一四-一五頁
3 宗論九ノ四巻二二頁
4 宗論巻首一-三頁
5 現存卍続蔵経の礼懺部にある『慈悲地蔵法』ほ、清代の著述でぁる。智旭が書写した『慈悲懺法』とは、恐らく延命行法の『慈悲薬師宝懺』であると思う。
6 この「海」とは観世音菩薩の海上道場である浙江省定海県の普陀山である。これについては、「松陵鑑空禅師伝」に於て触れている。\宗論八ノ一巻四頁
7 宗論六ノ二巻九頁
二 民間仏教と智旭の信仰
以上の表から明らかなように智旭の信仰の中心は、実に中国の民間仏教の反映であるといえる。智旭の父ほ、観世音菩薩の『白衣大悲咒』を十年の間誦持したのち、始めて夢に観世音菩薩を見て子供を得た。その子供がすなわち智旭であったといわれる。これは『普門品』に説かれた信仰であるが(1)、中国の民間に盛行したもので、