明末中國佛教の研究 209
坐禅の段階であり、三十一歳から亡くなる五十七歳にかけては、浄土信仰の段階である。これをなお細かくみるならば、
三十一歳から三十九歳までの間は、持咒行を中心とする段階。
三十三歳より四十八歳にかけての間は、礼懺行を中心とする段階。
四十九歳より終身までは、専ら念仏行に没頭していた段階である。
彼の礼懺行為については、すでに紹介したが、次に智旭の持咒行為について述べたい。同じく年代順によって、資料を整理、図示すると、次のようになる。
歳年
咒名
持咒遍数
持咒目的
資料根拠
31歳(1629)
地蔵滅定業真言
百万
願正法復興。
持咒先白文\宗論一ノ一巻八頁
観音霊感真言
十万
七仏滅罪真言
十万
薬師潅頂真言
十万
往生浄土真言
十万
大悲咒
十万
諸部咒品
二万三千一百
為亡母追善。
為母発願回向文\宗論一ノ一巻一〇頁
準提咒
百五十万
為毘尼実義、修治大蔵、無辺法門。
持準提咒願文\宗論一ノ一巻一一頁
大悲咒
十万
為断惡業。
宗論一ノ一巻一二頁
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