明末中國佛教の研究 298

十善業道経節要1沙門蕅益編訂卍続蔵九五巻附『善悪十界業道品』
準提持法1
大悲行法弁偽附録三種
大記明咒行法1
旃珊録1
重訂諸経日誦2

以上、七十七項に及ぶ著述の中に、智旭が二十七歳に著わした『毘尼事義要略』と三十歳から三十三歳にわたって著わした三種の『毘尼事義集要』ほ、五十三歳に訂正増補した『重治毘尼事義集要』に一括して含まれている。また、三十歳と四十五歳の二度にわたって述作された『学菩薩戒法』、および著作年代不明の『毘尼後集問弁』は、みな『律学後集』に収録されており、三十七歳に述作された『消災経略釈』、および年代不明の『優婆塞戒経受戒品箋要』・『優婆塞五戒相経箋要』・『仏説斎経註』・『優婆塞受三帰五戒法』の五種は、みな『在家律要広集』に収録されている。

なお、『周易禅解』は、四十三歳と四十七歳の二度にわたって、その半分ずつが著わされている。そして、『選仏譜』は、四十五歳と五十三歳に『選仏図』を刊行並びに重訂したのち、五十五歳に至って、始めて六巻として完成されており、『阿弥陀経要解』にも彼四十九歳の時の祖堂山本と五十五歳の時の敷浦本とがある。

したがって、智旭の著作の実際総数量は、五十八種である。その五十八種のうちなお八種の闕本がある。