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- 『四分律』巻二に、「自殺者、波羅夷」と明示している。\大正二二巻五七七頁A
- 回智旭は『重治毘尼事義集要』巻三に、『十誦律』を引用して、 「自断陰、愉蘭遮。自断指、突吉羅。」と記している。\卍続六三巻一九二頁B
- 比丘の焼身と断指などの行為を、すべて禁止することは、比丘律にはっきり記されていないが、自殺あるいは肉体を傷害することは、許されない。
四 智旭における燃臂と燃頂
『梵網経』の焼身および捨身思想の根源ほ、『法華経』と『金光明経』であり、智旭のこれに関する信仰行為は、むしろ『梵網経』と『楞厳経』を中心とするものである。もし『梵網』と『楞厳』の二経が中国で成立したいわゆる疑偽経であるならば、智旭の信仰は完全な中国仏教の実践であるといえるであろう。そして、智旭に燃臂と燃頂の信仰行為を齎らす結果となったことも、すこしも不自然でほないと思う。
ここでまず智旭の燃臂と燃頂の事実に関する記載を、図表とする。
年令 | 燃頂 | 燃臂 | 燃香本数 | 燃香理由 | 資料根拠 |
26歳 | 〇 | ? | 寄母親書。 | 宗論五ノ一巻一頁 | |
30歳 | 〇 | 12 | 為発十二願。 | 宗論一ノ一巻六頁 | |
31歳 | 〇 | 5 | 為持滅定業真言等。 | 宗論一ノ一巻八頁 |
〇 | 3 | 為璧如廣鎬作証明。 | |||
〇 | 7 | 為母親棄世三週年。 | 宗論一ノ一巻九頁 | ||
〇 | 10 | 供養観音大士。 | 宗論一ノ一巻一二頁 | ||
〇 | 3 | 第三次閲律蔵畢。 | 宗論一ノ一巻一三頁 | ||
〇 | 3 | 代同学某等供養三宝。 | |||
32歳 | 〇 | ? | 刺舌血致惺谷書。 | 宗論六ノ一巻五頁 | |
〇 | 28 | 懺摩発願。 | 宗論一ノ一巻一五頁 | ||
〇 | 25 | 供養本師釈尊。 | |||
〇 | 6 | 持滅定業真言。 | 宗論一ノ一巻二〇頁 | ||
〇 | 7 | 為十一道友持滅定業真言。 | |||
〇 | 3 | 供養善友知識、啟請広運慈悲、同垂済抜。 | 宗論一ノ一巻一八頁 | ||
34歳 | 〇 | 4 | 発弘願誓、断悪修善。 | 宗論一ノ二巻一頁 | |
〇 | 3 | 慚愧尅責、持大悲咒。 | 宗論一ノ二巻二頁 | ||
〇 | 3 | 以至誠心、深心、廻向心、専持往生咒。 | 宗論一ノ二巻二頁 | ||
〇 | 3 | 礼大悲懺、供大悲三宝。 | 宗論一ノ二巻三頁 | ||
〇 | 5 | 礼大悲懺建壇日。 | 宗論一ノ二巻八頁 | ||
〇 | 21 | 礼大悲円満日 。 |