明末中國佛教の研究 240


1 大正一九巻一三二頁B

2 『帰敬儀』巻下に、「或云頂礼仏足者、我所貴者頂也、彼所卑者足也。以我所尊、敬彼所卑、礼之極也。」とある。

3 卍続六〇巻一三五頁D

4 卍続五九巻三〇〇頁A

5 卍続五九巻三八〇頁A

6 卍続六〇巻四七頁C

7 卍続六〇巻三六二頁AーB

8

9 卍続六〇巻二七七頁A

10 『仏書解説大辞典』八巻一六〇頁Aー一六一頁A参照。

第五節 智旭の破戒論と罪報観

一 罪報観と破戒堕獄思想


比較宗教学の立場からいえば、仏教の宗教基盤は苦を中心とするものであり、キリスト教の宗教原理は罪を基礎とするものであるが、苦の発生の原因は、無明(avidya)であり、罪とは原罪あるいは宿罪(theory of original)によるものである。無明の説によって十二因縁の流転とその還滅の説が起り、