1 「答卓左車弥陀疏鈔三十二問」参照。\宗論三ノ一巻六―八頁
2 「参究念仏論」参照。\宗論五ノ三巻四頁
3 「答印生十四問」。\宗論三ノ一巻一四頁
4 (A)「念仏卽禅観論」参照。\宗論五ノ三巻七―九頁(B)宗論七ノ四巻一―二頁
5 宗論七ノ四巻一―二頁
6 「示念仏三昧」参照。\宗論四ノ一巻一四頁
7
- 「示明西」参照。\宗論二ノ四巻一〇頁
- 『観無量寿仏経』に、「諸仏如来、有異方便。」とある。\大正一三巻三四一頁C
- 梁真諦訳『大乗起信論』に、「当知如来有勝方便、摂護信心、謂以専意念仏因縁、随願得生他方仏土、常見於仏、永離悪道。」とある。\大正三二巻五八三頁A
8
- 「念仏円通章文句」。\卍続二〇巻三〇八頁A―三〇九頁C
- 「示念仏法門」。\宗論四ノ一巻一二ー一三頁
- 「示念仏三昧」。\宗論四ノ一巻一三ー一五頁
9 『観無量寿仏経疏』に、「四種浄土、謂凡聖同居土、方便有余土、実報無障礙土、常寂光土也。」とある。\大正三七巻一八八頁B、また『維摩経略疏』巻一に、「一染浄国者、凡聖共居。二有余者、方便人住。三果報者、純法身居。四常寂光者、卽妙覚所居也。」とある。\大正三八巻五六四頁B
10 『成唯識論観心法要』巻十参照。\卍続八二巻三四九頁B
11 宗論六ノ一巻一九頁
12
- 『新華厳経合論』巻二。\卍続五巻三四五頁C
- 『宗鏡録』。\大正四八巻四九一頁Aおよび四九七頁C参照。
- 宗論二ノ五巻八頁および第六ノ三巻一九頁。
13 宗論二ノ二巻一八頁
14
- 「浄然沙弥化念仏疏」。\宗論七ノ四巻二頁
- 『観無量寿仏経』には、「是故汝等、心想仏時、是心卽是三十二相八十随形好。是心作仏、是心是仏。諸仏正徧知海、従心想生。」と説かれている。\大正一二巻三四三頁A
- 中峰明本(一二六三ー一三二三)の『勧念阿弥陀仏歌』の中にも、この「是心作仏、是心是仏。」という経句が引用されている。(『天目明本禅師雑録』巻上)\卍続一二二巻三六七頁
第四節 晩年期(五十歳ー五十七歳)における智旭の思想
一 大乗止観法門と智旭
大乗止観に対する評価
智旭の四十代における最も重要な著作は、『首楞厳経』の『玄義』と『文句』並びに『大乗止観釈要』であり、前二者は法門理論の基盤となり、後者は実践修道の観法を説くものである。彼は如何なる書物を註釈する時も、また短篇の文章を書く時にも、常に『楞厳経』をもって理論問題に適用し、『大乗止観』をもって観法問題に対応したが、この二書の内容は軽重の差こそあれ、いずれも理論と観法を兼備しているものである。『楞厳経』については、すでに論述したので、ここでは『大乗止観』に関しての智旭の見解を検討したい。 智旭の全著述中において、『大乗止観釈要』の地位は高い。例えば彼は「刻成唯識論自考録序」に、『大乗止観』に対する次のような意見を述べている。
南獄思大禪師、大乗止観一書、出識論未來之前、具闡性相幽秘、蓋深證無師智耳。(宗論六ノ三卷一七頁)
ここに示されている「具闡性相幽秘」という言葉は、注目すべきである。恐らく『大乗止観』の中心思想には、